製造業の研究開発や品質改善でAI・データ活用を進めるなら、手元にある実験データや検査記録で何が言えるのかを先に見極めてくれる支援先を選ぶことが近道です。東京都中央区銀座に拠点を置くKnowBreWは、製造業に対象を絞り、官能評価のように人の感覚が入るデータまで含めて分析を支援しています。この記事では、官能評価へのAI活用や研究開発の実験データ分析支援を依頼する際に押さえたい視点と、KnowBreWの支援内容をご紹介します。
官能評価へのAI活用や実験データの分析支援を依頼する前に押さえたい視点
製造業でAI・データ活用の支援先を選ぶときは、分析の手法よりも先に「どのような進め方をするのか」を確かめることをおすすめします。手元のデータで何が分かり、何が分からないのかを切り分けられる相手であれば、取り組みが途中で行き詰まりにくくなるためです。ここでは、依頼先を検討する段階で見ておきたい観点を整理します。
大きく作り込む前に、成立するかどうかを確かめる進め方か
AI・データ活用でつまずきやすいのは、仕組みを作り込んだ後になって「そもそもこのデータでは目的に届かなかった」と分かる場面です。少ないデータで見立てを立て、進めるのか見直すのかを判断できる状態にしてから広げていく進め方であれば、手戻りを抑えられます。
官能評価のように人の感覚が入るテーマでは、評価そのものにばらつきが含まれます。予測が成立する範囲と原理的に難しい範囲を早い段階で切り分けられるかどうかは、依頼先を選ぶ際の分かれ目になります。分析の結果だけでなく、前提や限界まで示してくれるかを確認しておくと安心です。
現場の知見とデータの両方を理解できる専門性があるか
分析の結果は、現場で実行できて初めて意味を持ちます。設備や工程の制約を踏まえずに導かれた条件は、数字の上では良く見えても採用できません。研究開発の実験データを扱う場合も、実験の組み方や測定の事情を理解している相手のほうが、話が早く進みます。
そのため、統計や機械学習の知識に加えて、製造や設計の実務を知っているかどうかを確かめておくとよいでしょう。専門性の裏づけとして、どの業界のどのようなテーマに携わってきたのかを聞いておくと、依頼後の見通しが立てやすくなります。
KnowBreWが製造業のAI・データ活用支援で選ばれる理由
KnowBreWは、製造業に対象を絞ってAI・データ活用を支援しています。Excelの表や日報、検査記録、実験データなど、すでに社内にあるものと現場の知見を出発点に置く点が特徴です。専任のAI・データ分析人材がいない企業からの、課題の整理段階での相談も受け付けています。
製造業ならではの難しさを前提にした進め方
KnowBreWは、製造業のデータ活用には他の業界と異なる構造的な難しさがあると説明しています。意図して記録しなければデータが残らないこと、設計や製造、品質といった部門ごとに情報が分かれてつなぎにくいこと、不良や異常の記録が少なく条件が偏りやすいこと、そして判断基準が熟練者の頭の中にとどまりやすいことです。
こうした前提があるため、分析の技術だけでは前に進みません。KnowBreWは、データを取る前の設計、業務とデータの整理、原理原則との突き合わせ、暗黙知の言語化を支援そのものに組み込んでいます。うまく進まないのは担当者の力不足ではないという立場を、はっきり示している点も特徴です。
代表 影山 祐介様の横断的な経歴と専門性
KnowBreWを運営するKnowBreW合同会社の代表は、影山 祐介様です。中小メーカーの古川製作所では海外営業と技術営業を担いながら、納めた機械の据え付けやメンテナンス、オーバーホールまで自ら手を動かしてきました。
その後は住友ゴム工業で海外の技術サービスと設計部門の開発リーダーを経験し、前職のSUPWATではコンサルティング部門のディレクターとして、素材や加工、食品、電子部品、医療機器といった幅広い分野の分析に携わっています。九州大学大学院で理学博士(非線形物理理論)を取得しており、現場・設計・データ分析・理論を行き来できる点が、支援の権威性を支えています。
この進め方の原点には、開発リーダー時代に担当製品の上市が二年以上遅れた経験があると述べられています。技術力だけでは足りず、課題の設定、関係者どうしで認識をそろえること、検証の進め方までが噛み合わなければ開発は前に進まないという実感が、いまの支援の形につながっています。
支援の土台にある3つの方針
KnowBreWは、支援を進めるうえで3つの方針を掲げています。いずれも、分析を報告書で終わらせず、現場で使い続けられる状態に近づけるための考え方です。
- 1つ目は、現場で実行できるところまで考えることです。設備や工程、安全性といった制約から実行できない案は、机上で良く見えても候補から外します。
- 2つ目は、データと客観的な根拠で進めることです。発言した人の立場ではなく、どのようなデータと根拠があるのかを基準に議論できる状態を目指します。
- 3つ目は、足りない部分を原理原則から埋めることです。データだけでは判断しきれないとき、物理や化学の因果から仮説を立て、次に確認すべきことを示します。
KnowBreWは、現場の言葉とデータの言葉の両方を扱える人を「二言語人材」と呼び、自らその役を担いながら、社内に育てるところまで伴走する姿勢を掲げています。分析の前提や判断の根拠を特定の人に依存させず、組織に残る形へ整えることを重視しています。
官能評価のAI活用を含む、支援テーマと扱えるデータ
KnowBreWの支援テーマは、データ分析系と生成AI系の2つの系統に分かれています。扱うデータも表形式のものに限らず、画像や波形、人の感覚による評価、文書まで幅があります。同じ形式のデータでも、記録されている内容や件数、品質によってできることは変わるため、まず目的と手元のデータを確認するところから始まります。
官能評価など人の感覚による評価も数値として扱う
味や香り、触感、見た目といった官能評価は、評価する人によって傾向や基準が異なります。KnowBreWは、この評価者ごとの差を補正し、分析に使える数値として扱える形へ整えます。
官能評価に関わる取り組みとしては、評価する人ごとの傾向やばらつきをつかむこと、官能評価の結果と物性値や製造条件との関係を調べること、予測が成立するかどうかの検証、評価方法や実験条件そのものの設計などが挙げられています。予測モデルの支援では評価者差を補正した予測が、データの設計・実験計画の支援では官能評価のようにばらつきの大きいテーマでのデータ取得方針の策定が、対応内容として示されています。
研究開発の実験データを活かす6つの支援テーマ
研究開発の現場では、実験データや検査記録が蓄積されていても、活かしきれないまま残っていることがあります。KnowBreWは、いまの状況に近い入口から選べるように、6つの支援テーマを用意しています。
- 既存データの活用では、社内にすでにあるデータから、狙う結果につながる条件や有望な候補を絞り込みます。目標から逆算する逆解析という進め方を用います。
- データの設計・実験計画支援では、何を、どの条件で、何回取るのかを先に設計し、限られた試行で必要な情報を集められるようにします。
- 予測モデルと予測可否の見極めでは、精度の数字を追う前に、そのデータで予測が成立するのかを確かめます。予測が難しいと分かること自体も、重要な成果として扱われます。
- 要因解析・不良要因の可視化では、結果に効いている要因と実は効いていない要因を切り分け、現場で確かめられる形に整理します。
- 機械学習の内製化・活用定着では、実際のテーマに取り組みながら分析の主体を社内へ移し、自社で改善を続けられる体制づくりを支えます。
- 生成AI活用の検証・構想支援では、判定や抽出、記録といった作業に生成AIを組み込めるかどうかを、小さく試して見極めます。
扱えるデータは、ExcelやCSVなどの表形式のものに加え、製品表面や断面などの画像、打音や設備振動といった音・波形、工程ログや連続測定値のような時系列データにおよびます。動画やテキスト、CADデータについても、性質に合わせた扱い方を検討したうえで相談を受け付けています。紙の状態で保管されたままの検査記録についても、文字を起こしたうえで分析の対象に含める進め方が示されています。
相談から支援開始までの流れと、選べる4つの支援形態
KnowBreWの支援は、解くべきテーマと、進め方の形態という2つの軸を組み合わせて設計されます。課題やテーマがまだ整理できていない段階からでも相談できるため、何から手を付けるべきか迷っている状況でも入口をつくれます。
目的と社内体制に合わせて選べる4つの支援形態
分析を任せたいのか、実務を通じて人材を育てたいのかによって、適した進め方は変わります。KnowBreWは、現在の状況に近いところから始められるよう、4つの支援形態を用意しています。
- ハンズオンOJTは、伴走と内製化を重視する形態です。実際の業務テーマに一緒に取り組みながら、課題の立て方や分析の設計、結果の読み解き、社内への説明の仕方を段階的に共有し、分析の主体を徐々に社内の推進担当者へ移していきます。
- 受託分析・調査は、成果物を重視する形態です。難易度の高い分析や単発の調査テーマをKnowBreWが引き受け、結果と判断の材料に加えて、前提条件や分析の限界、次に確認すべきことまで整理します。
- スポット診断は、成立性の見極めを重視する形態です。今あるデータと現場の知見を確かめたうえで、成立しそうな分析やAI活用の道筋を見立て、進めるか止めるかの判断根拠を残します。
- 顧問・フォローアップは、自社での実践を支える形態です。定期的なオンラインのセッションと随時の質問対応を通じて、テーマの設定や分析設計のレビュー、結果の解釈についての壁打ちを担います。
早く成果物を得ることを重視するのか、実務を通じて社内に分析の地力を残すことを重視するのかは、企業ごとに異なります。KnowBreWは、目的や社内体制に応じてその比重を設計する方針を示しています。取り組みの進み具合も、プロジェクトの到達点を確認するGateと、分析の主体が社内へ移った度合いを確認するStepという2つの軸に分けて管理されます。
相談から支援開始までの流れ
問い合わせから支援の開始までは、段階を踏んで進みます。まず現在の悩みや手元にあるデータ、社内の状況を伺い、解決したい対象と、どこまで到達すれば成功と言えるのかを一緒に整理します。問い合わせへの返信は、一〜三営業日を目安にメールで届きます。
初回の相談はオンラインで三十分から六十分ほど行われます。その後、必要に応じて秘密保持契約を結んだうえで、データの内容や量、品質、利用条件を詳しく確認します。実施内容や成果物、期間、体制についての提案を受け、内容に納得したうえで契約し、支援が始まる流れです。期間の目安は、受託分析や内製化・定着の支援で三か月、スポット診断で一か月程度が挙げられています。
打ち合わせから分析、報告までオンラインだけで進められ、対応地域に制限は設けられていません。現場を確認する意味があると判断された場合には訪問が提案されることもあり、希望に応じた訪問にも対応しています。預かったデータの管理や返却、削除は秘密保持の定めに沿って行われ、マスキングした形での情報提供にも応じています。
支援を始める時点では、AI・データ分析の専任担当者を置く必要はありません。ただし、現場の業務やデータについて話を聞く時間と、日程調整などの窓口となる方、そして進めるか見直すかを判断できる責任者が社内にいることが前提とされています。
官能評価のAI活用と研究開発の実験データ分析支援に関するよくある質問
ここからは、製造業でAI・データ活用を検討する際によく話題になる点を、一般的な考え方としてまとめます。個別の状況によって答えは変わるため、判断に迷う場合は支援先に直接相談することをおすすめします。
分析を始める前に、社内で何を準備すればよいですか
まずは、解決したい業務課題を言葉にしておくと話が早く進みます。データの形式や件数が整っていなくても、どのような記録が、どこに、どの粒度で残っているのかを把握しておくだけで、最初の見立ての精度は上がります。
あわせて、現場の判断基準を説明できる方と、取り組みを進めるか見直すかを決められる方を決めておくと、議論が途中で止まりにくくなります。分析の専任担当がいない状態から始める企業も少なくないため、体制が整っていないことを理由に相談をためらう必要はありません。
官能評価のようにばらつきの大きいデータでも分析支援を受けられますか
人の感覚による評価は、評価者ごとの傾向や基準の違いが結果に入り込みます。そのため、評価者差の補正だけでなく、評価方法そのものの設計まで含めて検討することが一般的です。誰がどの基準で評価したのかを記録に残しておくと、後の分析で扱いやすくなります。
データが少ない場合も、いきなり大きなモデルを作るのではなく、どこまでなら言えるのかを見極めてから次に取るべきデータを決める進め方が取られます。研究開発の実験データも同じで、取り方を設計し直すことが結果的に近道になる場面があります。
生成AIは研究開発や製造の業務にどう取り入れればよいですか
生成AIの使い道は、担当者が対話画面で調べたり要約したりする使い方と、判定や抽出、記録といった作業を業務の流れそのものに組み込む使い方に大きく分かれます。効果が大きいのは後者ですが、環境の準備や社内承認といった段取りが必要になります。
そのため、いきなり作り込むのではなく、どの業務のどの部分に組み込むと効果が出そうかを棚卸しし、小さく試して精度と手間を確かめてから広げる進め方が現実的です。出力をそのまま使わず、最終的な確認と判断を人が担う設計にしておくことも欠かせません。
まとめ
官能評価へのAI活用や、研究開発で蓄積した実験データの分析支援は、手元のデータで何が言えるのかを見極めるところから始めると、無理のない形で進められます。KnowBreWは製造業に対象を絞り、表形式のデータから画像、音・波形、官能評価まで幅広く扱いながら、分析の結果を現場で使える形へ落とし込む支援を行っています。
代表の影山 祐介様が積み重ねてきた現場・設計・データ分析・理論の経験を土台に、分析の前提と判断の根拠を社内に残すことを重視している点も特徴です。東京都中央区銀座1丁目12番4号 N&E BLD.6Fに拠点を構え、AI・データ活用の定着支援や受託分析、調査業務のほか、講演会・セミナーも事業として掲げています。
オンラインを中心に、地域を問わず相談を受け付けています。課題やテーマが整理できていない段階からでも構いませんので、製造業のAI・データ活用で次の一手に迷っているなら、まずは現状を伝えるところから始めてみてはいかがでしょうか。
